猫だって認知症を予防して家族を守りたい

猫も大きな野原を駆け巡りたいけど、大好きな家族を認知症から守りたい(ΦωΦ)。認知症に関わるエピソードや、認知症予防のための食事や運動などを紹介します。

介護福祉士が認知症のある方と向き合って昔の記憶が戻った瞬間

前頭側頭型認知症とアルツハイマー型認知症から介護福祉士に

私の職業は介護福祉士です。今までに様々な種類の認知症のある方と向き合ってきました。

この仕事にたどり着くきっかけとなったのは、祖父の前頭側頭型認知症と祖母のアルツハイマー型認知症を10代にして目の当たりにしたことでした。10代の私には何もしてあげることができず、日に日に認知機能が低下していく姿を見ていくしかありませんでした。

その時、何もできなかった自分が悔しく介護の業界に入ることを決意しました。

認知症の種類や症状には個人差があっても大切なものは?

私が勤務しているのは入所型の介護施設で、施設内で生活している方を24時間体制でケアしていくというものです。もちろん専門的な知識を持った職員が常駐していますが、「認知症」といっても種類や症状にはかなり個人差があります。

たくさんの認知症のある方と関わることで一番驚いたことは、「環境の大切さ」でした。Aさんという利用者様がいました。その方は車椅子に座りいつも顔は天井を向き、私たちの声かけに対して「はい」「いいえ」と時折小声でつぶやく程度で、意思の疎通は難しい方でした。

散歩に連れて行ったら認知症にならなくなった?

ある日天気が良かったこともあり、施設の近くにある山の麓まで散歩にいきました。その際、いつも天井を向いていた顔はしっかりと前方の緑豊かな山を見つめており、その眼差しは同一人物と思えない程でした。

先輩介護士が新人の私を話のネタに、「この新しい職員は20歳なんですって、Aさんは20歳の時はどんなことをされていましたか」と訪ねました。

Aさんは、「そうね。私はその時結婚して子どもも2人いたから、家の事がとても忙しいかったわね」と穏やかな表情で話され、その場面のみを見た人であればAさんに認知症があるということは分からないと思える程でした。

自己満足かもしれませんが、充実感を胸に施設内へと戻り、Aさんに話をしてくださったお礼を伝えに行きました。しかし、そこには私の良く知っている無表情で天井を見ているAさんがいました。声かけに返答はありません。いつもと違う、刺激あふれる環境の中でAさんの記憶の扉が開いたのかもしれません。

認知症を緩和してくれる環境とは果たしてどのようなものか?

このことから環境が認知症を一時的にでも緩和できる可能性を感じています。もちろん、思い出の場所に行ってみたり、趣味に興じることのできる場所に行くことも、とても効果的と言えます。

しかし、毎日旅行に出かけるのは到底無理なことです。ささいな小物でもかまいません。その人にとっては何物にも替えがたい重要な物かもしれません。それがあるだけで心が満たされ、安らかな気持ちになることができるかも知れません。

しかしながら、一番大切な「環境」とは介助する人ではないでしょうか。人は助け合い生きていく動物です。あなたが誰かを手助けする際、全て任せても安心だと思える人的環境になれれば、誰かのより良い人生の手助けができるのではないかと考えています。

    • 認知症の人が環境が変わると認知症でなくなったかのように昔の記憶を取り戻し、元の施設へ戻ると元の認知症に戻ってしまうのは、不思議なことよね。

    • 人が変わるには環境を変える必要があるとはよく言われているけど、認知症の人が異なる環境で昔の記憶が戻ったことは、まさしくそのことが当てはまるわ。

    • 逆に言うと、一日中同じ環境で何も変わらない日常生活を続けていると、それだけで認知症にかかりやすくなる恐れがあることになるわね。

    • 認知症の予防にためにも、散歩したり外出したりして毎日の環境を少しでも変えてみることが求められるというわけ。

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ガイド役:ホワイト

ガイド役:ホワイト

二児の母の愛猫で、チャームポイントは尻尾の白猫。
一見すると愛嬌があるように見えるが、実は意外としっかりもの。
最近は、物忘れが多くなった祖母(母の母)がもしかして認知症かもしれないと悩んでいる母を見て、どうすればいいのかいつも母のことを気にかけている。
その一方で、相方のパグの食欲旺盛やおとぼけぶりに振り回されているのも、頭が痛いところ。

サブガイド役:グレイ

サブガイド役:グレイ

ホワイトの妹、一見強がっているが実は甘えん坊で、毎日母といっしょにいたがっている。姉のホワイトには頭が上がらない?