猫だって認知症を予防して家族を守りたい

猫も大きな野原を駆け巡りたいけど、大好きな家族を認知症から守りたい(ΦωΦ)。認知症に関わるエピソードや、認知症予防のための食事や運動などを紹介します。

おばあちゃん、また元気になって家に帰ろうよ

認知症を予防するのなら入院はさせるべきでない?

私は病院で看護師をしています。病院には高齢の方も多く入院してこられます。元気に退院してくれたらいいのですが、病院という慣れない環境と人にストレスを感じ、認知症が悪化してしまう高齢の方は少なくありません。

祖母が入院したら物忘れが悪化

ある日のこと、仕事が終わって家に帰ると同居している80歳の祖母が転倒していたのです。祖母は足の骨を折っており、入院することになりました。家での祖母は、足元はおぼつかないながらも自分のことはしっかりできており、時々は物忘れもありましたが、日常生活に支障をきたすようなことはありませんでした。

ですが入院して5日ほど経った頃、いつものようにお見舞いに行くとこういったのです。
「わたし、お昼食べたかしら?家に作りに帰らないといけないわね。」

家での物忘れの程度は、「メガネをどこに置いたか忘れてしまった」とか、「今日は電話をかけなくちゃいけなかったのに忘れていた」とか、だれにでもありうるようなものでした。

食事をしたかどうか、自分の身が今どういう風になっているかなどの状況判断ができていないこんな言動ははじめてでした。私は祖母が認知症になっていきつつあると確信しました。このままでは家につれて帰ることは困難です。少しショックでした。

食事は祖母の食器に食べ物を移し替えてから

それから私は仕事の合間の休みの時間も使って、祖母のもとにお見舞いに頻繁に行きました。祖母はそのころになると食欲もなくなり1食につき数口しか食べず、口数も少なくなってぼんやりしていることが多くなっていました。

認知症の一つの改善策として、まず栄養を十分にとることは効果的であるということは看護師だったので知っていました。私は家で祖母が使っている食器をすべて入院している病室に持参し、病院の食器から、祖母の私用の食器に病院食を移し替えてから、祖母に食べるようにすすめました。

はじめのうちはぼんやりとしたままお箸で食べ物をつついていた祖母でしたが、食器を替えた3日後には「これ、おいしそうね」そう言って食べてくれるようになりました。ぼんやりした表情も改善され、目はほころんでいました。

それからは食事全体の3分の1程度は摂取するようになり、やがてほぼ全量摂取できるように改善しました。祖母の表情に笑顔も多くなってきました。

オシャレをしながらリハビリ

また、私は食事摂取の状態の改善を目指すとともに、祖母のリハビリにも工夫をしました。手術をして傷も良くなり、病室からリハビリ室へ通う際には必ず祖母の好きな衣類を着せ髪をとかし口紅をさしました。

毎日「今日もリハビリに行って足を良くしてまた歩けるようになることをするんだよ」と説明しました。病室に帰ってからはその日の体力をみてベッドに腰かけて足踏み運動を数をかぞえながら20回を3セットしました。

祖母は「私また歩けるかしら?」と言って不安な表情も見せていましたが、それは自分の置かれている状況が把握できているという証なので認知症は改善されつつあると実感しました。

やがて祖母は入院して1カ月たつころには家で居たときのように自分のことは自分で管理できるようになりました。歩行には杖を使用する形となりましたがまた歩けるようになってとても嬉しそうでした。私はまた祖母と暮らすことができてとても幸せです。

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ガイド役:ホワイト

ガイド役:ホワイト

二児の母の愛猫で、チャームポイントは尻尾の白猫。
一見すると愛嬌があるように見えるが、実は意外としっかりもの。
最近は、物忘れが多くなった祖母(母の母)がもしかして認知症かもしれないと悩んでいる母を見て、どうすればいいのかいつも母のことを気にかけている。
その一方で、相方のパグの食欲旺盛やおとぼけぶりに振り回されているのも、頭が痛いところ。

サブガイド役:グレイ

サブガイド役:グレイ

ホワイトの妹、一見強がっているが実は甘えん坊で、毎日母といっしょにいたがっている。姉のホワイトには頭が上がらない?