有酸素運動は認知症予防に有効な方法だとわかりました
何もしないおばあちゃんに不安を感じて
おばあちゃんが徐々に心配になってきました。もともと出不精な性格でもありましたから、人と人のコミュニケーションが少なくて運動の機会が減っているのです。
認知症予防が声高に叫ばれている現代ですから、家族も心配になって、運動をすすめたり、編み物をすすめたり、いろいろおばあちゃんに言うのですが、本人はテレビをみて座ったままで過ごしていることが多くなってきています。
昔はよく行っていた編み物ですが、目が見えにくいと言ってはもう編み棒に触ろうともしてくれません。本も、好きだったのですが、目が見えにくいと言っては本に触れることも少なくなってきていました。新聞はずいぶんと前に辞めてしまい、このころからちょっと心配だったのです。
踏み台昇降運動、始めました
そんな中で、テレビを見ながら行う踏み台昇降運動というのが良いよ、とボランティアセンターの方に聞きましたので、これを一日一回一緒に行うことに決めました。
午後のお昼寝をする前の時間に、毎日踏み台昇降運動を行います。
時間は、およそ一分の間です。デジタルの時計を見て、一分間ゆっくりと踏み台上り下りを続けます。おばあちゃんは踏み台で、私は椅子の上り下りですから、高さに違いがあります。おばあちゃんの踏み台は、レンガを二つ重ねたくらいの高さですから、膝に負担もかかりにくい高さです。
平屋で階段のないつくりの家ですから、階段の上り下りの運動はとても有効だと考えました。
有酸素運動を続けてみたら
最初は嫌がっていたおばあちゃんですが、三日目を過ぎますと、徐々に一分よりも長い時間続けられるようになってきたのです。しかも体の調子もなんだかすっきりと良いようだと自分で言っていました。
運動している事実と、運動している、という意識、やっぱり体を動かすことはとっても健康に良いのです。もう少ししたら、自治体が行っているスポーツジムまで一緒に行きたいです。外出できたらそれだけで気分も変わりますし、道を歩く距離も出てきます。運動も外出も、急にはできないから、何事も徐々に、少しづつ始めていくのが良いでしょう。
およそ一分間の踏み台昇降運動ですが、実は始めた日は10秒で終わっていたのです。
「こんな運動をするよ。」
「明日は15秒しようね。」
と毎日徐々に運動量を増やしていきました。
人に指示をだして動かすのはとても大変です。特に年を重ねた人達は、言われたことをすぐに行ったりはしません。プライドもありますから、何日かかけて納得するという時間も必要なのです。
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