猫だって認知症を予防して家族を守りたい

猫も大きな野原を駆け巡りたいけど、大好きな家族を認知症から守りたい(ΦωΦ)。認知症に関わるエピソードや、認知症予防のための食事や運動などを紹介します。

認知症の予防が期待できるDHAとEPAとは何の栄養素か?

はじめに

現在では認知症を治療することはできませんが、認知症の進行を遅らせることで予防することはできます。認知症を予防するためには、普段から脳の神経細胞に刺激を与えて脳を活発にさせることが欠かせません。なぜなら、脳を活発にさせないと認知症の進行が早まってしまうからです。

脳を活発にさせる上で効果的なのは運動や脳のトレーニングです。他にも脳の健康に良い食事をすることも大切です。栄養素が豊富な食べ物を食べることで脳を活性化させることもまた、認知症を予防する上で不可欠となります。

栄養素の中でも糖質、脂質、タンパク質は三大栄養素として区分され、さらにビタミンと無機質を加えると五大栄養素として区分けされます。

このうち油などの脂質はエネルギーの元になる栄養素です。油というと肥満の元などの悪いイメージがつきまといます。しかし油の種類によっては糖尿病や脳卒中などの予防が期待でき、さらには認知症の予防にも期待できるものもあります。

特にオメガ3のn-3系不飽和脂肪酸は、体に欠かせない必須脂肪酸です。オメガ3は人間の体からは直接合成して作り出すことができないので、オメガ3が豊富に含まれている食品から取る必要があります。

オメガ3のn-3系不飽和脂肪酸は、α-リノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)の多価不飽和脂肪酸あります。DHAとEPAはダイエットだけでなく、認知症の予防にも期待できるとされています。

それでは認知症予防にも期待できるDHAとEPAとは、果たしてどのような栄養素でしょうか?

なぜDHAとEPAが認知症の予防が期待できる栄養素なのか?

魚を食べると頭がよくなると期待されていますが、それはDHAとEPAは動物油に多くあることからによります。特にクロマグロなどの青魚には豊富にあるのです。

一方でα-リノレン酸は植物油に多く、特にえごま油や亜麻仁油に豊富にあります。さらにα–リノレン酸は、体内に入るとその一部からDHAとEPAが作り出すこともできます。えごま油や亜麻仁油を取ることによって、DHAとEPAを少しでも取ることができるようになるというわけです。

DHAは脳などの神経の成長や維持させることによって、脳の記憶力や判断力を健全にさせることが期待できます。DHAは冠状動脈疾患やアトピーやアレルギーを抑えることが期待でき、生活習慣病やがんの予防や脳の発達などにも期待できます。

EPAは主に血液中の血小板を固まりにくくさせて血液をサラサラにして流れやすくすることによって、血管に血栓ができるのを抑えて脳梗塞や心筋梗塞を予防する上で期待できます。EPAも冠状動脈疾患などを抑える上で期待できますが、認知症だけでなくアトピーやアレルギー、動脈硬化、高脂血症などの予防や改善にも期待できます。

このようなことから、DHAとEPAがダイエットだけでなく認知症の予防にも期待できるようになったというわけです。

認知症を予防する上でDHAとEPAをとるためには、毎日どの食べ物をどれくらい食べればいいのか?

オメガ3のn-3系不飽和脂肪酸のDHAやEPAをできるだけ多く取るためには、食品は加熱して料理することは避けたほうが無難です。

なぜならオメガ3のn-3系不飽和脂肪酸は熱に弱いので、魚を加熱て料理すると中のDHAもEPAも酸化してしまい取れる量も減ってしまうからです。できるだけお刺身などの生で食べたほうがDHAとEPAを多く取ることができるようになるというわけです。

オメガ3のn-3系不飽和脂肪酸の食事摂取基準は成人の男性で2.0g以上、女性で1.6g以上となります。マグロの中トロなどのお刺身を食べてDHAとEPAを取るのなら、買うときにパッケージで何g含まれているか、確認してみるといいでしょう。

マグロの中トロなどのお刺身を食べるときは、えごま油や亜麻仁油をかけてみるのもいいでしょう。えごま油や亜麻仁油が味をまろやかにして食事が進むだけでなく、α–リノレン酸からDHAとEPAも取ることができるようになります。

認知症を予防するためには、DHAとEPAのサプリメントが栄養素を補給するうえで効果的なのはなぜか?

このように認知症の予防に期待できるDHAとEPAですが、残念ながら食品だけでは十分な量を取ることができません。

DHAとEPAの1日の摂取量の目安は1g以上ですが、これをお刺身を食べて取るとなると10皿ほどに相当するので、やはり食品のみでは十分なDHAとEPAを取るのが困難だということがわかります。

こうしたことから食品だけでは十分にDHAとEPAが取れないので、サプリメントで補うことが求められるというわけです。

ただしサプリメントであれば何でもいいというわけではないことに注意です。体の中できちんと消化するものを選ぶようにしましょう。目安としては、水の中に入れて6時間過ぎるまでにきちんと溶けるかどうか見てみます。なぜなら、溶けるサプリメントはきちんと消化して体内へ吸収することができるからです。

まとめ

    • 魚を食べると頭がよくなると言われるけど、何でかなと考えてみたら、それはDHAとEPAのオメガ3のn-3系不飽和脂肪酸のおかげというわけね。

    • 油といえば肥満の元と敬遠されているけど、実は必要な栄養素の一種で、特にDHAやEPAのオメガ3のn-3系不飽和脂肪酸は体に欠かせない必須脂肪酸とはいえ、不足がちだからなおさら取る必要があるわ。


    • DHAは脳の記憶力や判断力の健全化が期待できて、EPAは血液をサラサラにして血管に血栓を抑えて脳梗塞や心筋梗塞の予防が期待できると。

    • こうしたことから、DHAやEPAがダイエットだけでなく認知症の予防にも期待できるようになったというわけね。


    • そういえばあなた、最近太りがちだから認知症予防も兼ねてDHAやEPAを取ったほうがいいではないの?何ならお母さんに中トロがほしいとお願いしてみたら?

    • う~ん、中トロは食べたいけど猫にはあげられないと、きちんと体に吸収してくれるサプリメントが出されたりして。


    • ただ、サプリメントは薬とは違ってすぐに効果が現れるというわけではないから、多少は時間をかける必要があるわ。

    • サプリメントはマラソンと同じで持久力が欠かせないというわけね。サプリメントの効果がしっかり出せるよう、毎日取ってみるわよ。

(参考:
 文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)脂肪酸成分表
 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015 年版)
 国立健康・栄養研究所 「健康食品の安全性・有効性情報」)

ガイド役:ホワイト

ガイド役:ホワイト

二児の母の愛猫で、チャームポイントは尻尾の白猫。
一見すると愛嬌があるように見えるが、実は意外としっかりもの。
最近は、物忘れが多くなった祖母(母の母)がもしかして認知症かもしれないと悩んでいる母を見て、どうすればいいのかいつも母のことを気にかけている。
その一方で、相方のパグの食欲旺盛やおとぼけぶりに振り回されているのも、頭が痛いところ。

サブガイド役:グレイ

サブガイド役:グレイ

ホワイトの妹、一見強がっているが実は甘えん坊で、毎日母といっしょにいたがっている。姉のホワイトには頭が上がらない?